とみがおかBrainClinicは奈良市登美ヶ丘エリアの脳神経外科クリニック。脳神経外科専門医・脳卒中専門医など複数の資格を有する院長が、頭痛・片頭痛・めまい・しびれ・物忘れ・認知症・頭部打撲に対応。日曜診療あり。学研奈良登美ヶ丘駅徒歩1分。

頭痛

「いつもの頭痛」と思っていても、原因はさまざまです

「いつもの頭痛」と思っていても、原因はさまざまです 脳神経外科を受診される患者さんに多い症状のひとつが「頭痛」です。
頭痛は日常的に起こる症状ですが、繰り返す頭痛によって生活に支障が出ることもあれば、脳の病気が原因で起こっている場合もあります。
頭痛は大きく分けると、頭痛そのものが病気である「一次性頭痛」と、ほかの病気が原因で起こる「二次性頭痛」があります。

一次性頭痛

一次性頭痛は、頭痛そのものが病気であり、検査をしても脳に明らかな異常が見つからないタイプの頭痛です。
代表的なものに、緊張型頭痛・片頭痛・群発頭痛があります。
繰り返す頭痛でも、適切な診断と治療によって症状をコントロールできる場合があります。「いつもの頭痛だから」と我慢せず、頭痛の種類や症状に合った治療を受けることが大切です。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は、最も頻度の高い頭痛です。
肩や首のこりを伴い、頭の両側が締めつけられるように痛むことが多いのが特徴です。
長時間のデスクワークや姿勢、首や肩のこり、目の疲れ、精神的な緊張などが関係することがあります。
薬物療法としては、NSAIDs や筋弛緩薬、漢方薬などが用いられます。
治療では薬だけでなく、姿勢の改善、十分な睡眠、適度な運動やストレッチ、ストレスへの対策など、生活習慣を見直すことも大切です。

片頭痛

片頭痛は、20~40歳代の女性に多くみられ、ズキンズキンと脈打つような強い頭痛が特徴です。通常4~72時間続き、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。
また、頭痛の前に視界に光が見える、視野の一部が見えにくくなるなどの「前兆」が現れる場合もあります。
片頭痛の治療には、痛みが起こったときに症状を抑える「急性期治療」と、頭痛の回数や程度を減らす「予防治療」があります。

急性期治療(頭痛が起こったときの治療)

片頭痛の発作が起こったときは、痛みをできるだけ早く抑える「急性期治療」を行います。軽度~中等度の頭痛では、アセトアミノフェンやNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)などの鎮痛薬を使用します。

【一般的なNSAIDS製剤の製品名と薬剤名】

  • アスピリン(アスピリン)
  • ブルフェン(イププロフェン)
  • ボルタレン(ジクロフェナク)
  • マクサルト(リザトリプタン)
  • イミグラン(スマトリプタン)

これらの薬で十分な効果が得られない場合や、中等度~重度の片頭痛には、トリプタン製剤が用いられます。

トリプタン製剤について

トリプタン製剤は、片頭痛の発作を抑えるために使用される薬です。片頭痛に関係する三叉神経や血管に作用し、頭痛や吐き気などの症状を改善します。
頭痛が軽いうち、または発作が始まってから早い段階で服用することで、より高い効果が期待できます。NSAIDsなどの鎮痛薬で十分な効果が得られない場合にも使用されます。
トリプタン製剤にはいくつかの種類があり、効果の現れ方や持続時間などが異なります。患者さんの症状や発作の特徴に応じて、適した薬を選択します。

【一般的なトリプタン製剤の製品名と薬剤名】

  • マクサルト(リザトリプタン)
  • イミグラン(スマトリプタン)
  • ゾーミック(ゾミトリプタン)
  • レルパックス(エレトリプタン)

一方で、トリプタン製剤には血管を収縮させる作用があるため、脳梗塞や心筋梗塞などの血管に関する病気がある方、女性ホルモン製剤(ピル)服用中の方には使用できない場合があります。また、片麻痺性片頭痛や脳幹性前兆を伴う片頭痛など、一部の片頭痛でも使用できません。
そのため、自己判断で使用するのではなく、医師の診察を受け、症状や既往歴などを確認したうえで適切に使用することが大切です。
また、片頭痛発作が月に2回以上ある場合や、生活に支障をきたす頭痛が月に3日以上ある場合には、発作そのものを減らす「予防治療」が検討されます。

予防治療

片頭痛の予防には、これまでにもさまざまな内服薬が使用されてきました。
カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬、β遮断薬、抗てんかん薬、抗うつ薬などがあり、患者さんの症状や体質などを考慮して薬を選択します。
従来の予防薬で十分な効果が得られない場合には、CGRP関連抗体薬などの新しい治療薬が選択肢となります。
CGRP関連抗体薬については、こちらで詳しくご説明しています。

CGRP関連抗体薬について

群発頭痛

群発頭痛は、片側の目の奥などに非常に強い痛みが起こる頭痛です。
短時間の激しい頭痛を繰り返し、同じ側の目の充血や涙、鼻水・鼻づまりなどを伴うことがあります。毎日ほぼ同じ時間帯に起こったり、一定の時期に集中して発症したりすることも特徴です。
治療には酸素吸入やスマトリプタンの注射などが用いられ、発作を予防するためにベラパミルなどの薬を使用することがあります。

二次性頭痛

二次性頭痛は、脳や血管などの病気が原因となって起こる頭痛です。
くも膜下出血、脳出血、脳腫瘍、血管解離など、命に関わる病気が原因となっている場合もあります。
特に、

  • 突然、非常に強い頭痛が起こった
  • 今まで経験したことのない頭痛が起こった
  • 時間とともに頭痛が強くなっている
  • 頭痛とともに手足の麻痺や言葉の障害がある
  • 意識がぼんやりする、けいれんがある
  • 発熱や繰り返す嘔吐を伴う
  • 頭を打ったあとに頭痛が続いている

といった場合には、単なる頭痛と思わず、早めに医療機関を受診することが大切です。

くも膜下出血

一般的には、脳動脈瘤が破裂することで起こります。
「突然、今まで経験したことのないような激しい頭痛」が特徴です。
重症の場合には意識障害を伴い、救急搬送されることが多い病気です。一方で、少量の出血などによって比較的軽い頭痛として始まる場合もあります。
突然の強い頭痛があった場合は、「いつもの頭痛」と自己判断せず、速やかに医療機関を受診してください。

脳出血

脳の血管が破れて出血することで起こります。
突然の頭痛に加えて、手足の麻痺、言葉が出にくい、意識がぼんやりするなどの症状を伴うことがあります。
このような症状がある場合は、救急車を要請するなど、緊急の対応が必要です。

頸動脈・椎骨動脈解離

血管の壁に裂け目ができ、血液が血管壁の中に入り込むことで起こります。
首の片側、特に後ろ側に痛みが続くことがあり、単なる寝違えなどと思ってしまうこともあります。
多くは自然に改善しますが、血管の状態によっては脳梗塞やくも膜下出血につながることがあります。普段とは違う首の痛みが続く場合には、自己判断せず受診することをおすすめします。

脳静脈血栓症

脳の静脈に血栓ができ、血液がうまく流れなくなることで脳圧が上昇し、頭痛が起こる病気です。
脱水、女性ホルモン薬(ピル)の使用、血液が固まりやすくなる体質などが発症に関係することがあります。
重症になると、脳出血やけいれん、意識障害などを起こすことがあります。

慢性硬膜下血腫

主に高齢の方が頭を打ったあと、数週間から数か月経ってから脳と頭蓋骨の間に血液がたまる病気です。
頭を打ったことを覚えていない場合もあります。
頭痛よりも、歩きにくい、ぼんやりする、元気がなくなる、認知機能が低下するなどの症状で気づかれることもあります。

可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)

入浴や運動、いきみなどをきっかけに、脳の血管が一時的に収縮することで、突然の激しい「雷鳴頭痛」を繰り返す病気です。
頭痛は短時間で非常に強くなり、その後も数日から数週間にわたって繰り返すことがあります。
脳の表面に出血したり、脳梗塞を起こしたりする場合もあるため、突然の激しい頭痛を繰り返す場合には、詳しい検査が必要です。

感染症による頭痛

髄膜炎、脳炎、脳膿瘍などの感染症でも頭痛が起こります。
発熱、吐き気、意識障害などを伴う場合があり、早急な診断と治療が必要です。

「いつもの頭痛」と思わず、ご相談ください

頭痛には、片頭痛や緊張型頭痛のように繰り返し起こるものから、脳出血やくも膜下出血など、緊急の治療が必要な病気によるものまでさまざまあります。
「いつもの頭痛だから」「少し休めば治るから」と自己判断せず、いつもと違う頭痛や気になる症状がある場合はご相談ください。

繰り返す片頭痛に、新しい予防治療という選択肢

繰り返す片頭痛に、新しい予防治療という選択肢 「頭痛で仕事や家事に集中できない」「市販薬や痛み止めが手放せない」など、片頭痛にお悩みではありませんか。
当院では、片頭痛の発作を引き起こす原因物質「CGRP」の働きをブロックするCGRP関連抗体薬による予防治療を行っています。
月1回程度の皮下注射で片頭痛の発作そのものを起こりにくくし、頭痛の回数や痛みを大幅に軽減することが期待できます。これまで予防薬で十分な効果が得られなかった方や、頭痛によって日常生活に支障を感じている方にも、新たな治療の選択肢として注目されています。
まずは診察を行い、片頭痛のタイプや症状、治療歴などを確認したうえで、この治療の適応があるかを判断いたします。

CGRP関連抗体薬とは

「CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)」は、三叉神経から放出されるたんぱく質の一種で、片頭痛の発生や痛みの広がりに関係していると考えられています。
CGRP関連抗体薬は、このCGRPの働きを抑えることで、片頭痛の発作を予防する薬です。従来の片頭痛予防薬とは異なり、片頭痛に関わるCGRPを標的として作用するため、発作の回数や痛みの程度を減らす効果が期待できます。

当院では、CGRP関連抗体薬を月1回程度の皮下注射で投与し、片頭痛の発作を起こす頻度や、発作時の痛みを軽減することを目指します。
ただし、CGRP関連抗体薬はすべての片頭痛患者さまが使用できるわけではありません。片頭痛の症状や発作の頻度、これまでの治療経過などを診察したうえで、適応となる一定の条件を満たす場合に使用します。
「頭痛の回数が多く、日常生活に支障がある」「これまでの予防薬では十分な効果が得られない」といった方は、CGRP関連抗体薬による予防治療が選択肢となる場合があります。まずはご自身の頭痛についてご相談ください。

CGRP関連抗体薬の種類

当院で取り扱っているCGRP関連抗体薬は下記のとおりです。それぞれ作用の仕方や投与間隔に違いがあり、患者様の状態やご希望に応じて選択します。

エムガルティ(ガルカネズマブ)

投与方法
皮下注射
投与間隔
初回は2本注射し、その後は月1回(30日ごと)
自己注射
可能(在宅自己注射に対応)
主な副作用
注射部位の反応(痛み、腫れ、かゆみなど)

アジョビ(フレマネズマブ)

投与方法
皮下注射
投与間隔
4週間に1回、または3か月に1回(3本同時注射)から選択可能
※ 3か月に1回の投与を選択できるため、通院の頻度を減らしたい方に適しています。
自己注射
可能(在宅自己注射に対応)
主な副作用
注射部位の反応(痛み、腫れ、かゆみなど)

経口CGRP薬 ナルティーク(リメゲパント)

投与方法
経口(飲み薬)
※ 注射が苦手な方や、自己注射に抵抗がある方にとって、経口薬という選択肢が加わったことは大きなメリットです。
投与間隔
2日に1回服用
主な副作用
吐き気、便秘、倦怠感など

治療の対象となる患者さま

CGRP関連抗体薬による治療は、以下のような要件を満たす必要があります。

適正使用ガイドライン

  • 片頭痛の診断がなされている
  • 月に4日以上、片頭痛の発作がある
  • 片頭痛によって日常生活や仕事に支障を来している
  • 従来の予防薬(飲み薬)で効果が不十分である
  • 従来の予防薬の副作用で継続が難しい
  • 急性期治療薬(トリプタン製剤など)を頻繁に使用している

費用について

CGRP関連薬による治療は、新しい治療であるため他の頭痛治療薬に比べて高額です。特に注射薬は1回の治療費が高額になりやすく、内服薬も従来の鎮痛薬に比べると安価とはいえません。
2026年4月時点で確認できる資料をもとに、薬剤費の3割負担のおおよその目安を示します。なお、ここでの金額は薬そのものの自己負担額の目安であり、その他に必要となりうる診察料、処方料、調剤料、検査料などは含みません。

薬剤 1か月あたりの薬剤料
(3割負担の目安)
エムガルティ
(ガルカネズマブ)
約12,700円
※ 初回は2本使用するため、約25,400円
アジョビ
(フレマネズマブ)
約11,700円
※ 3ヶ月にまとめて注射する場合は、1回約35,000円
ナルティーク
(リメゲパント)
約13,200円
※ 1錠約880円、予防で隔日内服の場合の計算
診療時間 月 火 水 木 金 土 日
 9:00~12:00 ● ● ● ー ● ■ ★
16:00~19:00 ● ● ● ー ● ー ー

●...通常診療 ■...9:00~14:00 ★...10:00~14:00
受付時間:各時間帯30分前まで

休診日木曜日、祝日、第2・第4日曜日

〒631-0003 奈良県奈良市中登美ヶ丘6-3-3 リコラス登美ヶ丘A棟3階

  • 近鉄けいはんな線『学研奈良登美ヶ丘』駅・南口徒歩1分
  • 共有駐車場(2時間無料)
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